メンズ脱毛は個人サロンでも儲かる?市場性・収益モデル・投資回収を数字で解説

この記事の結論
個人サロン規模のメンズ脱毛は、利益を出しやすい構造のビジネスです。男性の脱毛市場は2020年の348億円から2024年の635億円へ伸び、利用率でも男性が女性に並びかけています。大手のメンズ対応はまだ遅れており、価格より「対応してくれるか」で選ばれる地域も多く残っています。ひげは複数回の来店が前提でリピートが生まれやすく、VIOや全身への広がりで客単価も上げられます。ただし、開業前からの集客準備、メニューの絞り込み、適正価格の設定が前提です。
「メンズ脱毛を始めたいけれど、個人サロンの規模で本当に儲かるの?」
メンズ脱毛は成長市場だとよく言われます。この記事では、感覚ではなく数字で判断したい方に向けて、市場データ・収益モデル・投資回収の視点から整理します。
結論から言えば、個人サロン規模のメンズ脱毛は、構造的に利益を出しやすいビジネスです。ただし、正しい設計が前提になります。
メンズ脱毛市場の現状
| 年 | メンズ脱毛の市場規模 |
|---|---|
| 2020年 | 348億円 |
| 2024年 | 635億円(前年比8.8%増) |
4年で約1.8倍です。脱毛市場全体(男女合計)の2024年規模が1,423億円(前年比2.9%減)と縮小傾向にある中で、男性市場は伸び続けています。
2025年のデータでは、脱毛サロンの1年以内の利用率で男性が女性を初めて上回りました(男性5.6%、女性5.2%)。男性の脱毛は「特別なこと」から「身だしなみの一つ」に変わりつつあります。
施術部位も広がっています。2024年の調査では、男性の施術部位1位が「ひげ」(30.5%)、2位が「Vライン」(29.3%、前年比3.0ポイント増)でした。市場全体の動きは脱毛サロンは今でも儲かる?市場データで読み解くで詳しく解説しています。
なぜメンズ脱毛は個人サロンに向いているのか
1. 大手のメンズ対応が遅れている
女性向けの大手チェーンは、設備・スタッフ・内装がすべて女性客向けに設計されています。男性向けの施術スペースや更衣室、男性に対応できるスタッフの育成には時間がかかります。
その結果、「近くでメンズOKのサロンを探している」男性はいるのに、受け皿が足りない地域がまだ多くあります。
2. 価格競争が起きにくい
レディース脱毛は価格の訴求が過熱しています。メンズはまだ「安さより対応してくれること」が優先される段階の地域が多く、品質と対応で選ばれる環境があります。
3. リピートが生まれやすい
ひげは毛の再生が早く、目標に届くまで複数回の来店が必要です。回数を重ねるうちに信頼関係ができ、「別の部位も試したい」という流れにつながりやすい。「ひげがきれいになった」という目に見える変化が、通い続ける動機になります。
収益モデルの試算
ここでは、一般的な条件を置いた試算を示します。実際の数字は機器・立地・価格・来店数で変わります。
1人で運営する自宅サロンの場合
施術時間の目安
- ひげ脱毛:1回15〜30分
- 全身脱毛:1回60〜90分
客単価の目安
- ひげ脱毛(1回):8,000〜15,000円
- 全身脱毛(1回):30,000〜50,000円以上
月の売上の試算 週5日稼働・1日5名・平均客単価12,000円(ひげ中心)の場合 → 5名 × 20日 × 12,000円 = 月商120万円
全身脱毛も組み合わせて平均客単価を20,000円に上げると → 5名 × 20日 × 20,000円 = 月商200万円
固定費の目安(自宅サロン)
- 家賃:ほぼ0円
- 人件費:0円(1人運営)
- 脱毛機のレンタル料:月3〜10万円
- 消耗品・光熱費・広告費:月5〜15万円
- 合計:月10〜25万円
月商120万円から固定費20万円を引くと、営業利益は約100万円の計算です。ただし、集客が軌道に乗るまでの最初の数か月は売上が低い時期があるため、運転資金を確保しておきます。
開業費用と投資回収
パターンA:自宅サロン × 脱毛機レンタル
| 費用項目 | 目安 |
|---|---|
| 脱毛機レンタルの初期費用 | 10〜30万円 |
| 内装・備品 | 10〜20万円 |
| 広告・集客費(開業時) | 5〜10万円 |
| 運転資金(3〜6か月分) | 30〜60万円 |
| 合計 | 50〜120万円 |
初期投資を最も抑えられる形です。レンタルの場合は月額のランニングコストが続く点を計算に入れます。
パターンB:テナント × 脱毛機購入
| 費用項目 | 目安 |
|---|---|
| 脱毛機の購入費 | 150〜300万円 |
| 内装工事・敷金礼金 | 100〜200万円 |
| 広告・集客費(開業時) | 20〜50万円 |
| 運転資金(6か月分) | 60〜150万円 |
| 合計 | 330〜700万円 |
機器を購入すればランニングコストは下がり、長い目で見れば有利です。ただし初期投資が大きいため、融資を検討するケースが多くなります。
回収期間の考え方
回収期間は「初期投資 ÷ 月の利益」で考えます。
- パターンA:初期投資80万円 ÷ 月の利益20〜30万円 = 約3〜4か月
- パターンB:初期投資500万円 ÷ 月の利益70〜100万円 = 約6〜12か月
いずれも集客が軌道に乗った場合の計算です。開業前から集客を始め、オープン初月から予約が入る状態をつくることが回収を早めます。開業形態の比較は自宅サロンとテナントサロン、どちらが儲かるかをご覧ください。
収益を安定させる設計のポイント
- 回数券・コースで継続を前提にする:最初から通う計画を一緒に立てると、途中で他店に移るリスクが下がります。
- 施術部位の広がりを自然に提案する:ひげから始まったお客様に、施術中の会話でVIOや脚の選択肢を伝えます。
- アフターケア商品を紹介する:保湿や日焼け止めなど、施術後のケアに必要なものを店販で。
- Googleマップの準備を早めに:男性は「地域名+メンズ脱毛」で探すことが多いため、開業と同時にGoogleビジネスプロフィールを整えます。見え方はMEO無料診断で確認できます。
つまずきやすい点
集客の設計なしで開業する 男性客は知るきっかけが検索・SNS・紹介に限られがちです。開業前から認知を広げる準備が必要です。
メニューが多すぎて専門性が伝わらない 「何でもできます」より「メンズ脱毛に特化しています」のほうが選ばれます。最初は主力メニューを1〜2つに絞ります。
価格を安くしすぎる 安さで集めると利益を圧迫し、「安いから不安」と思われることもあります。
メンズをサロンの柱にするためのメニューと打ち出し方は、パーソナルメニュー化のページで紹介しています。
まとめ
- 市場:男性の脱毛市場は4年で約1.8倍。利用率でも男性が女性に並びかけている
- 収益性:材料費と固定費が小さく、1人運営でも大きな利益を目指せる構造
- 競合:大手のメンズ対応は遅れており、先に始めたサロンが選ばれやすい
- 投資回収:自宅×レンタルなら初期費用を抑えられ、集客が軌道に乗れば早期回収も現実的
データ出典:リクルート「美容センサス2024年上期〈エステサロン【脱毛】編〉」(2024年6月25日)/矢野経済研究所「エステティックサロン市場に関する調査(2024年・2025年)」。費用・売上は一般的な条件を置いた試算です。
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